「いま海外では、スパは予防医学の位置づけです」
河崎さんは、日本初のスパディレクターとして、これまで数々のスパをプロデュースしてこられましたよね。またスパの第一人者として、世界的なイベント、例えばSpa & Wellness Japan でも、パネリストとして毎年参加されたりもしていますが、世界のスパ最前線は今どんな風になっているのでしょうか?
河崎:現代社会でスパの持つ役割、位置づけは日々進化してきています。今海外では、スパは予防医学の位置づけですね。病院に行かなくても良い身体・心をメインテインするための施設・サービスだと考えられています。特にアメリカでは国民の肥満化が大きな社会問題でもあり、それを改善するために、今スパが本来の意味で見直されているんです。
ただし、日本ではまだまだ、スパが予防医学の位置づけだという認識をお持ちの方々は少ないのではないでしょうか?私が第三者として日本を見た場合、日本人は自分自身では気づいていないかもしれませんが、凄くヘルシーなライフスタイルを送っていると思います。食事を例にとってみますと、発酵食品・野菜・海藻等を中心に、あっさりとしたテイストで、やはり欧米と比べると凄くヘルシーです。そして運動もしていないと思われがちですが、日本人の皆様は日々良く歩いています!アメリカのように車社会ではなく公共の交通手段を普段から利用している、というライフスタイルは、実は知らない間に、歩く事で、運動させられているのですよ。
「スパの大きな役割のひとつは、身体と心のバランスを整えること」
今の状態(なんとなく疲れている)が当たり前だと思い、どんどんその状態を続けながら日々頑張る。そしてなんでこんなに調子が悪いの?と考えても思い当たる事がない。それは身体と心のバランスが乱れているという事なのです。スパが日本人のライフスタイルに定着する事により、身体と心のバランスがよくなり、今よりも心地良くそれぞれの人生を楽しんで頂けると信じています。それが、スパの役割なのです。スパは、決してラグジュアリーで、特別な時にしか利用しない場所ではないのです!
そうですよね!私自身、本当にそのことを実感しています。いまThe Day Spaにも定期的に通っていますが、やっぱり1ヶ月ほど行かないと、身体に錆のような疲れが知らない間に積もっていて、自律神経まで乱れるような気がします。これはきっと、身体と心のバランスが大きく崩れているんですよね。でもThe Day Spaのシグネチャーボディトリートメントである、バランシングトリートメントを受けると、一気に蘇生します。少しぐらいの風邪や腰痛などは治ってしまうんです。改めてスパの持つ力を再認識しています。
健康があるからこそ、美が存在する
ところで河崎さんは、国内外出張も多く、いつも凄く忙しくて大変だろうなと思うのですが、その健康と元気の秘訣をぜひ教えていただけますか?
河崎:私は凄く健康そうに見えるそうなのですが・・・(必ず会う人々から、河崎さん元気だね!健康そうだね!と言われ続けています・・・。)
でも実は運動をまったくしていなかったのです。良く学校のクラスとかにいるでしょ?なんかクールで皆と一緒に何かする時必ず冷めている人・・・、それ私です!!!(笑)
運動って、皆でわーっと一緒にしてこそ楽しいものだと思いますが、私は皆で熱くなる感じがちょっと苦手なのです。
だから、運動をやらなくても良かったら、ずっとやってこなかった人なんですね。それは、運動が生活の中心のようなアメリカにいた時ですらです。クラスメイト達が学校の運動プログラムに積極的に参加したり、ジムに通っていても、私には関係がない!と思っておりました。
今はちょっとパーソナルトレーニングをお休みしていますが、ジムには最低でも週2回以上は通って身体のコンディショニングを整えています。身体が疲れた時は無理をせずにゆっくりと歩いて、ストレッチをします!私の通っているジムには天然の温泉があるので、温泉が大好きな私にとって、そんな通いたくなる理由のあるジムの存在は大切なんです!そして、健康であるからこそ“美”が存在するのだと思います。