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ビューティエディター 安倍佐和子さん


今回は、スキンケアから代替医療まで幅広い分野に精通し、業界随一の知識人とも言われる、ビューティエディター、安倍佐和子さんです。

私の周囲にいる成功した方々は、自分をしっかり持ち、心に余裕があって美意識も高い方ばかり。

The Day Spa (以下TDS):安倍さんはお仕事柄、業界の枠を超えてさまざまな方にお会いになっていると思いますが、今年注目している方、またモノ・コトなどありましたらぜひ聞かせてください。

安倍さん(以下敬称略):そうですね、仕事を通して知り合い、今ではプライベートでも仲良くお付き合いさせていただいている方々はたくさんいらっしゃいます。お名前をあげるとキリがないのですが・・・
みなさん、本当に自分をしっかり持っていて、仕事はもちろんパーフェクト、そして思いやりがあって心が広いんです!自分のスタイルをしっかり持っていて、だからこそ、みなさん成功されている・・・心に余裕があって本当に素敵!
もちろん、美意識とっても高い方々ばかりです!

注目というより、私がいつも素敵だなって思って拝見している方は、あるブランドの代表をされている女性です。エレガントでフェミニン、知的でもちろん代表になるくらいの方なので、実力がおありなのですが、決しておごるところはなく、とってもカジュアル。(もちろん美人でソフィー・マルソーに似ています!)
年齢的には私よし少し上の方なのですが、自分とは対極にいらっしゃる方ですね。

あまり自分より年齢も上だと、かけ離れてしまって次元が違ってしまうと思うのですが、私の周りや身近には、とっても素敵な女性が多いんです。例えば、仲良くさせていただいているヘアメイクさん。(みなさんも雑誌やTVでご覧になっているとても有名な方)この方は、自分の責任を把握されていて、全うされている・・・その反面、プライベートではとってもおちゃめで、ちょっと酔っぱらってハメをはずしっちゃったりする、そのギャップがとってもかわいいんです。年齢を全く感じさせない、年齢を重ねてもかわいいなんてズルイですよね!(笑)

笑顔でいること。幸せを感じること。いつも心をポジティブに。
そして夜より朝型!楽してキレイになる!が私のアンチエイジング法です。

TDS:そんな安倍さんにぜひ伺いたいのですが、長年実践されている美容法また、安倍さんが考える“アンチエイジング”とは?

安倍:“アンチエイジング”には、身体的要素や精神的な要素が深くかかわっていると思います。両方が健やかでいて初めてアンチエイジングと言えるのでは、と思います。
ポジティブシンキングもそうですし、スキンケアやおいしいものをいただくなど、自分のためにできることをやる、毎日の積み重ねが大事だと思っています。

そして、いつも笑顔でいること、幸せを感じること。
心が後ろ向きでネガティブだと、肌にも悪い影響を及ぼします。ネガティブな気持ちというのは、細胞を傷つけエイジングを進行させてしまう・・・反対に、心がHappyで常にポジティブだと、細胞も活性化し、いつまでも若々しくいられると思います!

私のアンチエイジングスキンケア方法ですが、実は夜より朝のケアに重点をおいています。
ダメージを受けた細胞を修復する、いわゆる肌再生のゴールデンタイムにしっかり睡眠をとることは理想ですが、なかなかそうはいかない日も多くあります。そして日中は、肌老化に大敵な乾燥や紫外線などの外敵ダメージをどうしても受けてしまいます。・・・だったら、朝のスキンケアをしっかりして、その日中のダメージから肌を完璧に守ればいい!と。ダメージを最小限に押さえる方が、効率が良いのでは?と思ってスキンケアは朝派になりました。

具体的には、朝からマスクケアもするんですよ!ふきとり⇒ローション⇒美容液・乳液などのケアに、マスクをプラスします。シートマスクだと、ながらケアが可能ですしね。
またマッサージをプラスするとフェイスラインもすっきりしてメイクのりもよくなります。

朝方スキンケア派へのシフト方法ですが、1度、夜のスキンケアを軽めにしてみてください。そうすると翌朝の肌がサインを出してくれると思います。水分が少し足りない、とか肌がメッセージを送ってくると思います。その足りないものを朝のケアでしっかり補えばOK!
私は、朝方スキンケア派にシフトしてからは、日中も乾燥しなくなりましたし、メイクくずれもなくなりました。実は、メイク直しも肌ストレスを与えているんですよ!

しいて言えば、「楽してキレイになる!!」
それが私の美容法かな?

「外見が美しくても心と体が不健康だったら本当の美しさは手に入らないのでは?」と感じて、勉強をはじめた“代替療法”

TDS:安倍さんは、“代替療法”についてのエキスパートでもいらっしゃいますが、この分野を研究されることになったきっかけは何だったのですか?

安倍:私が勉強をはじめようとした10年以上前は、“代替療法”“ホメオパシー”などのジャンルはまだまだ一般的ではありませんでした。その頃ちょうど、美容医療(プチ整形など)が急激に脚光を浴びていた時期だったのですが、私は何か「バランスが悪いな」と感じてしまったのです。
極端なことを言うと、不要なモノは切りとってしまえばいい、とか、形が気に入らないなら変えてしまえばいい、とか、ビューティの中に西洋医学的な発想が入ってきた時でした。そのことがアンチテーゼだったのか、私はもっと身体の中からキレイになるようなことをやらなくてはまずいのではないかと思ったのです。

外見が美しくても体が不健康だったら本当の美しさは手に入れられないのでは?
“身体と心の健康が美の基本”、“身体の中からキレイにならないと不健康”だと・・・

美容医療が急激に発達したことに相反して、“代替療法”をやらなくては、いけない!と思ったんですね。
今思えば、ひらめき、勘、たぶん直感に近かったのではないのでしょうか?

そして、“代替療法”の勉強をはじめて、ホメオパスの資格をとりました。その頃たまたまですが、ちょうど、“癒し”“パワースポット(セドナなど)”がブームにもなってもいました。
資格をとるために、植物学や解剖生理学、薬学なども勉強したのですが、結果的に、これが自分自身のキャリアにおいてのステップアップとなりました。まだその頃、ホメオパシーの資格をもっている人も少なかったですしね。

【病気をしない体を作る】そのために実践していること

TDS:素晴らしいですね。“代替療法”を通じてご自身が実感され、実際に日々の生活に生かされていることなど、特に知識がない普通の人でも簡単に取り入れられることがあればお聞かせください。

安倍:欧米、特にイギリスやドイツでは、“代替療法”はポピュラーです。王室には、おかかえのホメオパスがいたりするんですよ。アジアでは、インドがアーユルヴェーダをはじめ、こういった“代替療法”を実践している国だと思います。現在日本では西洋医学がメインですが、今後は予防医学としての“代替療法”がもっと広まればいいなと思っています。医療に頼らない、「病気になりにくい体を作る」。もちろん絶対薬を飲まない、とかそういうことではありません。
自分の中でバランスをとっていくということだと思っています。
心と肌のためのスキンケアと全く一緒ですよね。

そういう観点からも私は、免疫力をあげるような気配りをしています。例えば風邪のひきはじめには悪化させないようホメオパシーのレメディ(植物のエネルギーを写したもの)をとったり、アーユルヴェーダの風邪薬をとったりして免疫力のUPを図っています。そのおかげでか、現在まで大きな病気はしていません。

ライフスタイルの中では、食生活がとても大事だと思っています。
具体的な私の食生活スタイルは、
*朝は、酵素をたっぷり!
*お野菜やフルーツは好んで食べる。
*お肉や魚など、良質のたんぱく質はしっかりとる。
*夜は、炭水化物は控えめ。
*おいしいものを口にする!!
お酒も飲みますし、ストイックな制限は一切していませんが、「いつもおいしいものを探しています」。

これは、おいしいものを食べない=ブレインも満足しない(精神的にも満足できず貧しい)と思うからなんですね。“食べる”ということは、胃を満たすことだけでなく、心も身体も満たすことだと・・・。
食は、すべてのエネルギー源だと思っているので、お腹だけが満たされればいい、ということではないと思っています。

質が良くておいしいものを食べれば、精神的な満足感も得られ、もちろん、内臓にもいい。
身体が何を欲しているのか、身体からのメッセージを聞くことがとても大切だと思っています。
(安倍さんは身体の声が聞こえるそうです!)

一日の疲れを取るバスタイムは、
ゆったりした気持ちでスキンケアやスカルプケアをするとても大切な時間。

TDS:そんな安倍さんの、プライベートタイムは?

安倍:日々の生活時間枠の中でホッとできる時間はバスタイムからベッドに入るまでのわずか1.5時間位。その時間の中でも1日の疲れを癒しストレスリリースできるバスタイム!
入浴剤(たとえばお塩とか)にこだわり、お湯につかっての浄化、洗い流す浄化・・・このバスタイム(大体1時間位)でしっかり、リセットしています。
またバスタイム後のスキンケアタイムもホッとする時間、本当にスキンケアタイムは楽しい時間です。

バスタイムでは、本や雑誌、新聞まで(新聞はふにゃふにゃになってしまうのですが・・・笑)持ち込んで、ゆったり湯船につかりながら自分の時間を楽しんでいます。

また最近は、PCに向かう時間も長くなっているので、特に目の疲れが気になるんですね。 そこでスカルプケアをしたりしています。
人によっては、むくみなどを感じる場合もあるらしいのですが、私の場合は、目の疲れから、頭が重くなったり痛くなったり、交感神経が優位に立ってしまって疲れが取れないのでしょうか?それをリセットする意味でも、ヘッドスパは効果的ですね。サロンでのヘッドスパにももちろん行きますが、毎日のバスタイムで1日の疲れをマメにリセットすることが効果的だと思っているので、自宅でのケアはかかせません。

スカルプケアのプロダクトを常備2~3種(なんと、壁一面がスカルプケアプロダクトも含めた、スキンケアプロダクトで埋めつくされているそう!!)は用意していますね。最近は、頭皮がスッキリするミント系のものが多いかな?清涼感ももたらしてくれて毛穴もスッキリして気持ちいいですよ!

お互い自立した、依存しない関係—そんなネコちゃんとの幸せ時間。

TDS:このバスタイム以外でホッとする時間は?

安倍:愛ネコたちとの時間、ふれあいタイム!!!よくブログにも登場させているコなのですが、このコたちとの時間は本当に癒されます。信頼関係も築かれているので・・・・。
ネコは、人に依存しない生き方で、とても自立している。それが今の私のライフスタイルにぴったり。お互い自立した、依存しない関係・・・とても心地良いです。

夏はサーフィン(海で浄化)、冬はスキー(雪の中で浄化)、
浄化作用のある「水」に近い場所でストレス解消。

TDS:安倍さんは本当に多趣味でいらっしゃいますが、何かスポーツはされますか?

安倍:私はお家にこもるよりもだんぜんアウトドア派!夏はサーフィン(海で浄化)、そして冬はスキー(雪の中で浄化)、ときどきランやジムにも通ったり、旅行も大好きです。
ストレスがたまってしまった時のストレス解消法ですが、身体を動かす方が好きですね。肉体的にも、そして精神的にも身体を動かすことが心地いい!!!
(バスタイムもそうですが) 不思議と自然に、浄化作用がある“水”に近いところに行ってますね。

自分ではあまりストレスと感じないほうだと思っていますが・・・・。苦痛とは無縁のライフスタイル、ワーキングスタイルだと思っています。
私には毎日刺激的で、むしろ楽しいことばかりの毎日です。美容に関わる私の周りの方も、本当に素敵な人ばかりですし、そんな方々に囲まれ仕事をご一緒できる・・・今自分が置かれている環境を、本当にありがたいことだと思っています。

美容的にも医学的にも、大切なキーワードは、「幹細胞」「酵素」「糖」

TDS:気になっているワード・モノ・コトは何かありますか?

安倍:「酵素」は定着しましたね。昨年から私も注目している「酵素」、そして「菌」がきたので、次は「幹細胞」。これは美容業界の中でもキーワードになっています。細胞の核(すべてのオリジン)、これが今後さらに進化していくと思っています。

そして、「糖」。雑誌でもよく見るワードだと思うのですが、現在は、美容的にも医学的にも重要なキーワードである、「糖鎖」の研究(グライコバイオロジー)が進んでいます。「糖」というのは、コミュニケーターとしての役割を持っているんですね。

今回あげた3つのワード「幹細胞」「酵素」「糖」。
これは私の持論ですが、実はそれぞれ、人間社会にも置き換えられるワードだと思っています。

幹細胞・・・核=オリジン⇒自分の本質
酵素・・・発酵する⇒変化
糖・・・糖鎖⇒人と人を結びつける、コミュニケーション

今後、美容・食も含めて、この分野はさらなる研究が進むと思うので、ぜひ注目してみてくださいね。

Spaは自分の身体をいたわり、愛してあげる時間。

TDS:安倍さんにとって、スパのトリートメントは、どんなときに受けたいですか?また、スパは安倍さんにとってどのような存在ですか?

安倍:スパ大好きです!!!自分の身体に触れてもらい癒してもらう・・・ストレスリリース、リセット、癒し・・・こんな素敵なところはありません!スパトリートメントは、今ではルーティンとなっている位です。1か月に1回は受けていますね。

スパでは、他人に肌を預けて手をかけてもらう、いわば裸の付き合いみたいなものなので、セラピストとの相性、そしてトリートメントルームも含めた空間がとても大事だと思います。

先ほど「ルーティンとなっている」と言いましたが、働く忙しい人程、「スパをルーティン」にして欲しいと思っています。日々の仕事に追われていると、自分の身体をいたわり愛してあげる時間がなくなってしまう。気付くとストレスで身も心も疲れ切ってしまう・・・。そんな時は、思いきって人の手を借りて、自分自身の身体を愛してあげる。そんな時間を持つことは、とても大切なことだと思います。

私にとってスパとは、マッサージともハリともまた違う、自分自身のための時間。癒しだけでなく、リセットし何か新しい自分を得られる、準備の時間だと思っています。
(イメージは、エネルギーの切れた鉄腕アトムなのですが・・・笑) 明日への活力、エネルギーをリチャージする、スパはそんな存在となっています。

“かゆいところに手が届く”日本の Spa が NO.1!

TDS:海外のスパにも数多く行かれているかと思いますが、印象に残った海外スパなどありますか?

安倍:最近では、アーユルヴェーダのスパを受けたスリランカがとても印象的でした。また北イタリアで受けた、干し草を蒸した箱に入ったり、トリートメントに白樺を使用したりするスパにも・・・。これまで体験したことのないユニークなトリートメントテクニックがとても印象に残っています。ハワイにもよく行きますが、必ず伺うサロンもあります。

その他、ヨーロッパ、アメリカ、アジアでも韓国、バリなど、本当にいろいろな国のスパに行きましたが、実は日本のスパが世界No.1だと思っています!
肌に合うのか、まさに、“かゆいところに手が届く”という表現がぴったりですよね!
ハンドプレッシャーも強めだし、私好み。日本人でよかった!と思うくらいです。(笑)

安倍佐和子(あべ・さわこ)さんプロフィール
スキンケア、メイクアップ、クリニック系の幅広いジャンルで、広告やVoceをはじめ多くの女性誌に寄稿。

ホメオパスの資格をいち早く取得し、代替医療の分野にも精通する美容のエキスパート。

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