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美容研究家 小林ひろ美さん

お肌は内蔵を映し出す鏡なんですよ。

The Day Spa (以下TDS):小林さんは美容のプロの中でも飛び抜けて美しいお肌の持ち主でいらっしゃいますが、その美肌を保つ秘訣を教えていただけますか?
また“スプーンパッティング”や具体的な日常のスキンケア、インナービューティを心がけていらっしゃる食生活、美容についての考え方についてもお伺いできますでしょうか。

小林さん(以下敬称略):私が考える美肌の秘訣ですが、いつも3方向からのケアを常に心がけています。まず1つ目は、きちんとした正しいスキンケアをすること。これは化粧品をしっかり経皮吸収させる、いわゆる“外からのスキンケア”。2つ目は、内からのケア、これはみなさんもご存知の“インナービューティ”。腸を正常に保つことによって、皮膚を活性化させる。「腸を薄く延ばしたものが皮膚」と言っても過言ではないほど、お肌は内臓を映し出す鏡といわれているんですよ!

年齢を重ねると、腸や代謝の動きも悪くなってしまったり、内臓の動きが鈍くなると、便秘気味になってしまったり・・・とデトックスも出来ていないので、お肌のツヤが落ちたり、くすんでしまったりするんですね。腸の動きが鈍くなると、栄養もきちんと体内に吸収されないので、いくら肌表面にいいものを塗っても肌に吸収されず、効果もしっかり出ない。生産性が低くなってしまっているんですね。これが、内外ケアの大切なポイントなんです。

私はなるべく、足りないものは口からとる、というように、旬な野菜やフルーツ、酵素やビタミン、ミネラルがたっぷりの緑黄色野菜やフルーツをたくさんいただくように心がけています。

そして、おもしろいのですが、肌悩みとカラーは、リンクしているんですよ!赤い食材がキーワード。

例えば“美白”の食材は、“赤”。
“美白”に効果的な食材、と言っても少しわかりにくいでしょう?栄養学を勉強していなければ、おもむろに食材を選んでも、それが本当に効果があるかどうか、わからない・・・。掛け合わせを間違えてしまってもよくないですしね。

そこで“赤い”がキーワードになってくるんです。赤い食材といえば、例えばトマト。トマトはビタミンやミネラルがたっぷりだし、ニンジンはカロテン!そしてローズヒップなども抗酸化力が高い食材ですよね。だから私はハーブティをいただく際、美白が気になる時は、カモミールよりローズヒップやハイビスカスティーをオーダーするんですよ。

また“髪の毛”が気になる時は、というと、“黒い”食材。例えば、ゴマやひじき、昆布やわかめなどは、ミネラルやヨウドがたっぷりで髪の毛を健康的に、そしてツヤを与えてくれます。
“黒い”ものを食べながら、髪の毛の代謝をあげて、肌にもツヤとミネラルを与える。
栄養学がわからなくても、こういった色のしばりで考えてみるのもいいと思います。
カラフルな野菜やフルーツを食べよう、とか、緑黄色野菜は高い抗酸化力があるので酸化しない肌を作ってくれますしね。

スキンケアの秘訣は「ラテン脳」で、いかに楽しく日々の生活に取り入れるか。

小林:スキンケアの仕方や栄養学もそうですが、「こうしなきゃいけない!!」とか、きっちりマジメに考え過ぎるより、いかに楽しく日々の生活に取り入れるかが秘訣だと思っています。
特に私は、「この化粧品はこう使いなさい」など、しばられてしまうとかえってやる気をなくしてしまう方なので・・・(笑)。

スキンケアは修行じゃないですし、メイクとは違って一発で逆転できるものでもない。
続けていかないと意味がない、続けることによりやっと点が線になって、やがて肌力がUPする。だからこそ、楽しくないと続かないと思っています。
「こうしたら気持ちよさそうだな!」とか「あの匂い、病みつきになるから続けてみようかな?」「あのグレープフルーツの香りが好きだから、早く自宅に帰ってメイク落としたいな」とか、心にウキウキやときめきがあった方が絶対に続くと思うんですよ。

例えば赤い食材、ビタミンがたくさんとれるパプリカ(とっても美白に効果的!!)を使ってお料理してみたり、抗酸化力の高いピンクグレープフルーツを食べたり、そんな自分にしめしめ・・・って思ったり。心が楽しくときめいてリードすると、スキンケアもそうですがいろいろやってみたくなる。むしろそれが、「美肌の入り口に立っている」ということだと思うんです。これが3つ目の、メンタルケア。

こういったアプローチで楽しく続けられるケアを内外でやってみる、プラス脳(メンタル)。
何事も楽しくポジティブにやっていく、私は「ラテン脳を持つ」と言っているのですが、これが重要なポイントだと思っています。物事をネガティブにとってこうしなきゃおかしい、とか、こうするのが普通、とか、正しいことばかりを言っていると、人っていとも簡単に古くなるんですね、風化してしまう。

そして、自分にも飽きちゃいけない、生きるってことに飽きるということは老化の始まりなんですよね。

30代40代位ともになると、どうしても「あ~それ知っているよ、こうでしょ?」とか、物事を昔インプットしたインフォメーションで決めがちですよね?そんな風に、訳知り顔になったとたん、人間は成長が止まってしまう。いろいろな意味で豊かになっていくには、古い情報は上手にデトックスしながら、同時に新しいものをアップデートしていく必要もあると思うんですね。そのためには、勉強、というより、自分自身がアンテナを立てて、前向きに楽しくなれることをキャッチしていくことが大切なのではないかと思っています。

年を重ねていくと、すごく豊かになっていく人と、逆に、保守的になっていく人がいると思うのですが、私は常にしなやかなマインドでいたいなと心がけています。頭でっかちではなく、例えばこの化粧品のテクスチャーが好きだから、いつものスキンケアに取り入れてみようとか、How Toではなく、そういった“お気楽”系なところが、もしかするとスキンケアの効果につながっているのかもしれないですね。

いまの自分があるのは、肌が落ちた経験があったからこそ。

私にはいつも後ろ向き発信だと何も始まらない、自分が自分の応援団長にならなくて誰がなるの?という考え方がベースにあるんですね。たぶん多くの人がそうかと思うのですが、自分の欠点は10個位すぐにあげられるのに、それじゃぁ長所は?と聞かれると、なかなかポイントがあげられない・・・。自分にうぬぼれる必要はないけど、自分が自分でプラスの方向に向き合っていかないと、本当にキレイなんてどこにも転がってないと思うんです。

そしてその日のストレスは次の日に持ち越さない!
イヤなことがあったら紙に書きなぐって、やぶって、それでおしまいにするんです(笑)。
自分でリセットしてリボーンする、これを続けていくと、肌の新陳代謝と同じで心も代謝していくんですね。

この3方向のケア、内外メンタル。それができていると、1つがガクッと落ち込んでもその他の部分が自分をひっぱってくれる。1つだけのケアをしていると、それが落ち込んでしまった場合は上向きになれない。

この3方向からのケア、バランスがとても重要だと思っています。

そして、頭でっかちなスキンケアでなく、生活習慣に基づいた美容、この発想から「スプーン美容」が生まれました!気合を入れて行うスペシャルなスキンケアももちろん必要かと思いますが、気づいたら手が動いていた、という洗顔や歯磨きと同じような感覚。つまり、気づいたらルーティンの中に入っていたというような、いかに楽しく自然にケアできるか、これが大切なことだと私は思っているんですね。ほほえみながら、頭から音符が出るような気持ちでスキンケアしていた、というのが理想かな。

コスメはあくまでツールで、自分のマインド、自分の声を聞きながら、どういったタイミングで行うとスキンケア効果が最大限に効かせられるかという考え方が私の美容道。
私には、かつて肌が落ちた経験があって、その経験からくる美容道だからこそ、みなさんから親近感を持っていただけるのかもしれませんね。
肌のバンカーに落ちたのも自分だし、そこから抜け出せたのも自分なので、その経験があったからこそ、今の自分があると思っています。

美容に向き合うか、どう自分と向き合うかと思った時点で「美の扉」は開いている。

TDS:いつもとってもポジティブで会う人みんなに元気を与えてくださる小林さんですが、ネガティブなお気持ちになることもおありなのでしょうか・・

小林:(以前の話ですが、)肌が落ち込んでしまっていた時は、確かにすごくネガティブでした。スキンケアも、次にこれをやらなきゃいけないんだっけ、あ~これをしなきゃ、というような、仕方なくやるような後ろ向きな感じでした。そして確かに、お肌への結果も、そのネガティブなマインドに正比例していましたね。またそんな時は、お友達と会っていても、愚痴ばかり・・・。きっと、似たような波長の人間が集まってしまったのかもしれませんね。

この仕事を始めた最初の10年は、母のスポットの影で仕事をしているような、まさにシャドウ的な存在でした。スキンケアの手ごたえも感じられなくて、肌も全然キレイじゃなかったんです。海外旅行に逃避したり、全く気持ちも美容に向いてなかった・・・

でもある時、自分のこの特殊な環境(美容のプロを育てる母が自宅にいて自然と美容の知識を学んでいる)はとてもすばらしいことだと気づいたきっかけがあったんです。そして、自分は、母のように、プロの美容家を育てるのではなく、自宅で自分のスキンケアができるように一般の方々にアドバイスをさせて頂く、今の社会には必要なのではないかと思ったのです。
誰もが自宅で気軽にできるスキンケア、それこそスプーンケアとか、タダで今すぐに始められるスキンケア方法をアドバイスできるのではないかと・・・

その時やっと、自分の存在意味がわかり、地に足がついて歩けるようになりました。
そこからやっと、プラスの考え方を持てるようになったんです。

人間って、いつどこにチャンスが転がっているのかわからないものですね・・・。

バスタイムの「毒出し日記」で、すべてリセット。

TDS:ネガティブな気持ちを切り替える秘訣などがあればぜひ教えてください。

小林:プラス思考でいようとは思っていますが、ネガティブだった頃のクセはそうすぐには抜けないので、「毒だし日記」をバスタイムにつけるようになったんですよ。毎日入るお風呂場で必ず、デトックスすると決めたんですね。体のアカをとると同時に心のアカも一緒に取ってしまおうと・・・。湯船につかって汗が出始めたらそのノートにイヤなことや思いついたことを書きなぐるんです。すっきり出し切ったな、って思ったら、その後はマイナスなことは一切考えない!そこから寝る前までは姫気分(!!)で自分の時間を過ごす。毒だし日記を始めてからかなりマインドがよくなりましたね。

実はそれ以前、飼っていたネコに愚痴をぶちまけてしまっていたことがあって、その内ネコが病気になってしまったんです。その時やっと、自分のストレスは自分で解決しないといけないと・・・そこから気持ちを変えていきました。

やはりメンタルが1番大きいと思います。どう美容に向き合うか、どう自分と向き合うか、ということができた時点で、美の扉は半分以上は開いているような気がします。
その先にメソッドがあったり、どんなものを使うかという使い方があったり、そして最終的には、気持ちの在り方もライフスタイルも充実していくと思います。

モノトーンの世界からカラフルになって、そして3Dに・・・というように、どのようなきっかけで人間は変わっていくかわからないので、内外メンタルのどこから始めるか、どこからリードしてくのがベストなのか、考えてみてもよいかもしれませんね。必ずこの3方向は響き合っているので、この3つのそれぞれいいところを響き合わせると、人間は最大限のパワーが出せるのではと思っています。オーラさえ明るくなると思いますよ!

デトックスして美しいものを瞳に記憶すると、自然と瞳がきらきらしてくる。

TDS:小林さんは、目元が本当に美しくて印象的なのですが、目元をいつもイキイキとさせる秘訣、またこだわりのメイク法などがあれば教えていただけますか?

小林:目元もマインド同様、デトックスしてるんです!お風呂ですっきりデトックスした後は、悪いニュースや話は聞かず、キレイなものだけを見るんです。(息子からイヤな話を聞きそうになると「明日にしてネ!」って言います。)
デトックスした後は、自分の好きな本やキレイな写真集を見たり・・・
美しいものを見ることが、まなざしにもいいみたいですよ!
「目元に光が宿る」という言葉があると思いますが、まさにその通り。デトックスして美しいものを瞳に記憶すると、自然と瞳がきらきらしてくると思っています。

そして実は、目にコンプレックスを持っているんですよ。いかに大きく見せるかポイントのアイメイクもしています。
ジェルライナーでインサイドラインを引くと、目元に力が出て、印象的な表情になります。マインドもオフィシャルに切り替えられますしね。
アイメイクだけでなくアイブローも含め、洋服や会う人、TPOに合わせて意識しています。

ハッピーになるコツは、微笑みの形状記憶から。

TDS:小林さんはきらきらした目元と、そしていつも口角がきゅっとあがった微笑みがとてもすてきですよね?常に心がけていることはありますか?

小林:微笑みの形状記憶、と私は言っているのですが・・・
もちろん心から笑っての笑顔の方がいいのですが、初めは無理やりにでも、常に口角をきゅっとあげて笑ってみてください。意識して楽しいことを考えて、そこで微笑みを形状記憶させる。微笑んでいると何かしら楽しくなってきて、そして本当に、いつのまにか自然に楽しいことが転がってきて微笑んでいる。気づいたら自然に微笑みがあふれているようになると思いますよ。

TDS:小林さんの著書「ねてるまエステ」は究極の時短スキンケアかと思うのですが、これからのシーズンにおすすめの方法を2つ教えていただけますか?

小林:ダイエットしたい人などにもオススメしたいのは、「肩甲骨へのアプローチ」。
これは肩甲骨に冷湿布をすることで褐色脂肪細胞を燃焼するという、「ねてるまエステ」です。痩せやすい体になりますよ。首の後ろでも同じような、代謝UPの効果が期待できます。

便秘気味な人は、良質なオリーブオイルをテーブルスプーン1杯、眠る前に飲むと、小腸の活性化を促し翌朝快調ですよ!太らないし、成人病の予防にもなります。

またパーカーのフードをかぶって、髪の毛をねてる間にパックすることもオススメです。スチーム効果で頭皮の汚れが浮き上がり、つややかな髪になります。

「スキンケアやメイクによって心までもFineにさせる」。そこから美ファイン研究所が生まれました。

TDS:美ファイン研究所についてお伺いしたいのですが・・・
“自分の魅力に気づいた女性は美しくなる”という言葉は、全ての女性にとって、とても重要なポイントだと思います。この言葉をコンセプトにかがげられた背景など教えていただけますか?

小林:小さい頃から母の仕事で、いろいろな方がキレイになる瞬間を見てきたのですが、コンプレックスのかたまりのような女性が、スキンケアやメイクを施されたことによって、姿勢もしゃきっとしてキレイになり、きらきらとした美しい女性に変わっていく様を見て、子ども心に感動したんですね。皆さん、本当に別人になってお帰りになられる。
スキンケアやメイクによって心までもFineにさせる・・・スキンケアやメイクの、人を美しくさせる力はものすごく強いんだなと思いました。

そして会社を母と立ち上げるのですが、その時、マニュアル通りの美容ではなく、例えば顔をキレイにしてあげることによって、心もキレイになったり風通しがよくなったり、また姿勢もシャキっと伸びるから鮮やかな洋服を着たくなったり・・・いろいろな側面、健康面や見た目、そして感情、全てが美容にリンクしているということを、多くの人に気づいてもらいたいと思ったんです。

何かのきっかけで美の扉が開くのだとしたら、それをできるだけ多くの人に分かってもらいたい、と。そして、そのスイッチを押す、なんらかの手助けができればと思ったこともあり、このコンセプトと社名を「美ファイン研究所」としました。

母、小林照子は、「死ぬまでアンテナは降ろさない!!!」人。

TDS:小林さんにとって、お母様でいらっしゃる小林照子さんはどのような存在でいらっしゃいますか?

小林:「死ぬまでアンテナは降ろさない!!!」
この言葉はまさに母のことだな、と思ってます。

年齢が単なるゼッケン番号でしかない、と教えてくれている見本のような人ですね、
年齢を重ねるとともに、さらに若くパワーアップしていて本当にすごいな、と思います。歩くバイタリティみたいな人ですね。
かといって、ガツガツやっているわけでもなく、どことなくとぼけている。抜けているところと光っているところ、そのアンバランスさがおかしい人です。

今では、“美を作る同志”ですが、ずっと以前は、母の存在がまぶしすぎてかなり大変だな、と思っていたこともありました。

一緒に女性を美しくするー母は美のプロを作るプロフェッショナルで、一方私は、自分の失敗も含め、一般の人が自宅でできるようなメソッドを提案するー。
女性を美しくする方向性は一緒だけれど、立ち位置は違う。これからも母と一緒に、どんどん女性を美しくしていって、日本人の肌を“世界一の肌”にしていきたいですね!

リフトアップ&小顔効果もある1粒で5度ぐらい美味しい(笑)ヘッドスパにハマっています。

TDS:プライベートについて・・・今はまっていること、またストレス解消法などあれば教えていただけますか?

小林:ヘッドスパ、頭皮ケアにはまっていますね。
頭皮をケアすることによって、髪のツヤも出てくるし元気も出てくる。しかもリフトアップにもつながって小顔効果もある!一粒で5度位おいしいのでは?とヘッドスパの重要性に気付いたのが始まりでしたね。

それから頭皮ケアにはまって、今ではシャンプーやオイル、ブラシにもこだわっています。月2位でヘッドスパにも行きますよ。(2つのサロンに通っています。)

ヘッドスパでは頭をじっくりほぐしてもらえるので、本当にストレス解消になりますよね。
肩がこったりしていると、どうしてもその部分だけにアプローチしがちですけれど、実はその先の頭の部分、トップの部分をマッサージして血流を促すと、髪の毛にもお顔にも効果的です。本当にヘッドスパはいいですよ!

そして、アメリカのドラマ「Glee」にもはまっています!TVを観ながら一緒に歌っちゃったりもしますよ。
(これもきっと、Happy脳(ラテン脳)に通じているのでは・・とインタビュアーは思いました)

Spaの、サービス、トリートメント、美しい景色、すべてが自分にとっての美容液。

TDS:スパについて伺いたいのですが、小林さんにとって“スパ”は、どのような存在でしょう?また、小林さんがお考えになる、プロのセラピストから受けるトリートメントの魅力や意義、またスパビギナーなどへのおすすめコメントがあれば教えてください。

小林:「スパには常に行きたい!!!」

3つの柱~内・外・メンタル~を自分の気持ちや生活習慣だけではどうにもうまく回せなくなってくる時や、スケジュール帳を見てこれからハードになってくるな、落ちそうだな、という時など、“プレケア”として私はスパに通っています。

ゼロまで落ちてからスパに行く人は多いと思うのですが、完全にゼロまで落ちきるその前にスパに行くと、よりリカバリー度が高いかと思っています。病気になってから病院に行くのではなくて、その前のプレケアに行くような感覚かな?

まだ病気にはなってないけれど、ちょっとだるいな、とかスケジュールが詰まってきて、予定が立て込んできたときには、やはり肌にもダメージが表れると思います。スパは、そのダメージから立て直すための土台を作りに行くことが多いですね。
くずれてしまってからの罪ほろぼしではなく、その前段階でご褒美を先に与えておいて、さらにアクセルをグーッと踏み込めるようにする。そのせいか、落ち込み知らずですよ!

スパは本当に癒されるし、いろいろな知識も得られる。
そして日々の生活から抜けだした異空間からの刺激、そしてもちろん自分自身の気づきもある。スパで受けるトリートメントはもちろん、そこで見ることができる美しい景色や受けたサービスなど、全てが自分にとって“美容液”になるのではと思っています。

ためらっている人にはぜひ、美しくなる女性の喜びを感じてほしい。
まな板の上の鯉”コ―スで(笑)

TDS:スパビギナーへのアドバイスは?

小林:自分に自信がない時、というのは、スパ自体の敷居が高く思えてしまって、スパに行く前にキレイにしなきゃいけない、痩せてからでないと体をさらけだせない、いうような、スパをおめかし系にとらえてしまっている人も多いと思うんですね。スパには行きたいけど、自分はとてもとてもそんなところに行けるような人間ではない、というように謙遜してしまっている人もいらっしゃる。

まずはその先入観を取り払って、ぜひスパに行ってもらいたいですね!
決して、緊張する必要ないんですよ。思い切って自分自身をプロの手にゆだねてみる・・・まな板の上の鯉”コ―スで体験してみるのもいいのでは?

ためらっている人にはぜひ、美しくなる女性の喜びを感じてほしいですね。
メンタルも含め、こんなにキレイになれることで、さらに前向き発進をすることができる。
最初は、例えば、季節の変わり目、自分の誕生日など、イベントに絡めて行ってみるのもいいかもしれませんね。

マンネリな自分に飽き飽きしてきたら、スパがその解決策になるかもしれない。プロのケアの仕方を見て自分でやってみるようになるかもしれないし、ほんのちょっとしたことからベクトルをキレイな方向に向けてみる。

気負わず焦らず、スパの醍醐味を味わってみるのもいいかもしれませんね!!

小林ひろ美さんプロフィール
美容家・美・ファイン研究所主宰
雑誌やTVなどでの一般向けの美容テクニック指南から、プロ向けの美容セミナー、商品開発コンサルタントまで幅広く活躍。
近著に、「小林ひろ美のすべてがつまった 美肌図鑑」。

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